2017年上半期の私的ベストシネマ40選(No.1 ~ No.20)
私が2017年上半期に観た新作映画の中から、個人的なベストランキングと感想をまとめました。
超私的な感覚で1位から40位までを勝手に選びました。
母数は感想を残せたもので127作品です。
基本的に日本での公開が2017年1月~6月の作品を基準に選出しましたが、中にはそうでないものもあるかもしれません。そのあたりはご容赦ください。
それでは、私的40位から。
私的40位から21位まではこちらを。
20.『ありがとう、トニ・エルドマン』
『ありがとう、トニ・エルドマン』160分の長さも、すっきり澄んだ時間の流れに疲れるどころか幾度も笑いながら癒される心地だったし、父の行動にイラつきながら観ることになりそうという予告編での予感もほぼ杞憂だったし、何といってもクライマックスが奇跡的に最高すぎて時を忘れてブチ上がった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『ありがとう、トニ・エルドマン』自分にとって一番心地よい穏やかさの空気感で統一された作品で、それでいて直感で思いきり笑えるカットが沢山あって、あぁ愛すべき映画だなーなんて観てたら、最後に極上ぶっ込みがきて完全理性超えた。こんなに爆笑し続けてたのは本当に久しぶり。笑いが止まらない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『ありがとう、トニ・エルドマン』ここまで色々を最高にひっくり返してしまう極上クライマックス映画は本当に久しぶり。しかもクライマックスの中のさらなるクライマックスまである!自分でも制御できなくなるほど笑い声が止まってくれなかった。そしてその後の一瞬で泣いた。まさしく映画の力だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『ありがとう、トニ・エルドマン』序盤はひとまず父を悪者として扱う的な視線が全くなかったのがすごく優してシックだと思ったし、父親側・娘側という相反的な描き方は一切せず、常に同じ繋がりの中で互いを思いやっているというのがとても伝わってくる映画で、想像の比じゃないほど優しさに溢れてた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『ありがとう、トニ・エルドマン』大人同士の複雑にこじれた父娘の仲直り映画ということで、少しくらいは絵に描いたお餅的感動描写もやむを得ないし、避けられないのでは、と思ってたけど、そこに全く陥っていないのが本当に素晴らしいし、それとは別の次元の感動を大爆発させるクライマックスの尊さ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
19.『おとなの事情』
『おとなの事情』を観た。当然ブラック寄りラブコメを予想(期待)してたけど、まさかここまでの本格派映画とは!ブラコメ風情と観応え満点ヒューマン映画との絶妙にして完璧な融合。イタリア製『At the terrace テラスにて 』感もありつつ、さらに奥深い領域までシックに描き上げる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『おとなの事情』正直言ってこの手の設定ならB級映画風でも全然満足できちゃったと思う。でも、ガチで巧妙に洗練されていて、取り上げられるテーマも大人たちを取り巻く普遍的にして暗がりに隠しがちな深みある話題ばかりで、完全にラブコメの枠なんか超え切ってた。誰が観ても楽しめる映画だと思う。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『おとなの事情』思いっきり笑わせてばかりな映画を想像してたけど、そんな面もしっかりありつつ全体的にはシックで思慮深い眼差しが印象的な映画でもあって最強だなと。たくさん笑えて、ジーンとできて、一緒に考え込める、最高に親しみを持てる大良作。もし出口調査に会ってたら100点て言ってた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『おとなの事情』アラサー男子たちの問題だらけの恋愛事情を群像劇として生き生きと描いたイタリア映画に『最後のキス』があるけど、観応えはそのアラフォー版という感触もした。アラフォーだけあって家庭や子供もあり、秘密や悩みの深みも重みも増してるんだけど、そのヤバさが面白く描かれてて好き。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『おとなの事情』最近観た映画の中では群を抜いて理想的な父親像が登場する場面があって、それはもし自分が父親になるなら絶対こうなりたい、むしろそこの台詞を全部メモって覚えておきたいくらいだったけど、その後観た『ラビング』に小手先じゃない、愚直なそれを見せつけられてぶっ飛んでしまった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『おとなの事情』大いに笑える瞬間も沢山あるけど決して馬鹿っぽい映画ではなくて、リアルに、切実に多方面から“おとなの事情”を切り取っては深くえぐり込んでくる痛快さが通底していて、それを面白く楽しめる映画表現として絶妙に演出する手腕に惚れ惚れ。まさに大人のたしなみが実践されてる映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
18.『僕と世界の方程式』
『僕と世界の方程式』を観た。めっっっちゃくちゃ良い!!想像してたレベルとは別次元・桁違いの圧巻の良さ。邦題やポスター等から無邪気でハートフルなティーン映画風情だと思ったら大間違い。“愛”とは何なのかを満身創痍になってでも突き詰めようとする、力強い本物の傑作。青春映画の枠じゃない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
『僕と世界の方程式』とんでもない感動作だった。文字通りの、感動作。だって本作そのものが「感動…何かに深く感じて、心を強く動かす」とは何なのか?についての映画、自分の中で起こった“感動”を受け入れ、それを信じて動くことの意義と正しさについての映画だから。そしてそれを愛だと知る映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
『僕と世界の方程式』生まれつき数学への特異な関心と才能を持った少年が、高校生の数学オリンピックを目指していくあらすじだけど、物語の上でそれらはあくまで設定に過ぎなくて、物語として描かれるもののリアリティや重さやスケールに比べたら、本当に些細。人間にとって愛とは何かを明かす感動作。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
『僕と世界の方程式』全く浮かれた描き方はしない、リアリティのある澄んだ切り取り方が特徴の作品で、自閉症の息子を育てる母の苦労や彼自身の葛藤も多面的に描かれる。そして2人にとって数学の存在も、希望と苦悩の両面をもたらすものという描き方がリアルで好き。中盤の台湾合宿以降は絶妙の極み。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
『僕と世界の方程式』誠実な物語と繊細な描写がリードするシックな作品だけど、台湾合宿以降の中盤はそれまで物思いに沈むばかりだった主人公が、合宿で出会った天真爛漫で優しい女の子と過ごす内に徐々に特別な幸福を見つけ出していくのと同時に、映画のムードも生き生きと脈を打つ世界に変っていく。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
『僕と世界の方程式』自閉症で誰にも心を開けなかった主人公が台湾で出会った優しい女の子と仲良く過ごす様子を見て、母親が穏やかに見守る表情をするあたりからうるうるきだして、母と息子でカフェのテーブルにて静かに話し合うシーンでは何度も涙が目から流れた。奇跡のようなクライマックスシーン。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月29日
17.『スプリング、ハズ、カム!』
『スプリング、ハズ、カム』めちゃくちゃ良かった!!しっとりした映画かと思いきや全編に渡って面白くて魅力的なキャラが続々登場する絶品笑わせ映画でありながら、優しく明るい父親と優しく素直な一人娘の互いを思いやる理想的な姿を随所に描き、温かく泣かせる。笑って泣けてさらに本当に良い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』切なさを覗かせる設定の割に、こんなあっけらかんと笑わせる映画だったの?と柳家喬太郎も本領を発揮しまくりのお気楽ムードに序盤は不意を突かれたけど、しんみりはせず前を向いてる2人を捉えた映画でありながら、後半はずっとうるうるしっぱなしで観せられた事の偉大さ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』ここまで笑える映画だとも思ってなかったし、ここまで泣ける映画だとも思ってなかったし、ここまでガチの良さで包まれた映画だとも思ってなかった。ちょっとじゃなく、かなり良い映画。朝の回1度の上映だけでは本当に勿体ないと思う。こんな心温かく、澄んだ涙は久しぶり。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』わざとらしく感動を狙った描写はどこにもなく、涙腺を刺激するものは全てがさり気なく、示唆的なやりとりの中にあることが、本当に素敵な親子映画。観終わった時には、この父と娘を誰もが好きになってしまうと思う。そして全ての登場人物が愛すべき魅力的な人たちばかり。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『エリザのために』の原題訳は「卒業」で、大学進学を機にもうすぐ親元を遠く離れる一人娘とその父親には、高校を修了すること以上に、親子が別々に暮らし始めることが「卒業」の意味を持つ。同時期の娘の新居探しの1日を描いた『スプリング、ハズ、カム』もそうで、これは父親と娘の“卒業式”映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』の真に光ってる魅力は、互いに一人親・一人娘の父と娘が、もうすぐ離れて暮らすのが寂しいよねって部分で感傷を誘うなんて安易なことはせず、その機会を互いにとっての「卒業」と捉え、互いの今日までを讃え、互いの今日からを心からの愛情で祈ってる。その温かい前向きさ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』春から東京で大学生になる娘の新居を探しながら親子で東京散策する話、だと狭い世界の映画になりそうだけど、道中で出会う様々な背景を持つ人達との時間や会話が、驚くほど2人の関係を多面的に照らして、観客自身の親子観を尋ねるような深いスケールと親密さを獲得してる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『スプリング、ハズ、カム』パンフレットの代わりにそれに引けを取らない情報量を詰め込んだリーフレットを300円で販売してるのは非常に商才があると思った。売店が行列になるのも分かる。これだけ最高の余韻をくれる映画だとむしろ300円くらいなら追加で払いたくなる心理が働かざる得ないもの。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月19日
『たかが世界の終わり』や『サバイバルファミリー』のように家族関係のままならなさを綴った映画も流れる一方で、『スプリング、ハズ、カム』『王様のためのホログラム』『ナイスガイズ』の3本はどれも母親不在の映画ながら、父と娘の心が温かくなる素敵な関係が各々描かれていて幸せな気分になれる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月25日
16.『第3の愛』
『第3の愛』最高最高最高!!!シネマートの恋愛映画枠に求めてるもの・惹かれる理由の集合体のような一本。遂に、遂に、久々に超ド真ん中を射抜く作品に出会えた。それこそ、同じくソン・スンホンが主役を演じた『情愛中毒』や『ミス・ワイフ』級の満足度。それを王道純愛映画で満喫できる。大感謝。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月2日
『第3の愛』本作こそ『男と女』並のプッシュをすべきだったのではと思わずにはいられない、予想を遥かに超える良さだった。シンプルなラブストーリーながら物語としてもカットとしても存分な密度に貫かれていて、2人の甘く切ない心の機微表現も最高。『私の頭の中の消しゴム』の監督だと知って納得。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月2日
『第3の愛』今年の私的ベストトラックとベストMVはこれしか。英語の歌詞も付いていて本当にありがたい。カフェの前を歩くシーンでこの曲が流れた時は破格の胸キュンだったけど、エンドロールで切ない詞だったと知ってどれだけ最高なのかと思った。 https://t.co/ZKUpShGPz0
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月2日
『第3の愛』前半は思わせぶりでじれったい2人の駆け引きが魅力的に撮られてるけど“ありがち感”はあった。だけど極上のカフェシーン以降の後半に関しては完全に惹き込まれきってしまい、最高という言葉以外浮かばなった。空港の搭乗口で待ち合わせするシーンとかその後の展開とかうっとり極まった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月2日
『第3の愛』予想外のエンディングも、故に説得力のあるシックで素晴らしいものになっていて、極上の余韻に酔いしれた。最高の恋愛映画を観たって気にさせる繊細で洗練されたエンディング。仕事が忙しく一緒に過ごせる時間が限られてる2人は余韻に恋する。恋愛とは、つまり余韻のことだと気付く映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月2日
15.『持たざるものが全てを奪う / HACKER』
『持たざるものが全てを奪う HACKER』を観た。めっっっちゃくちゃ良かったあぁぁぁぁ!!個人的には未体験ゾーンの映画たち史上最大の大当たり。王道の青春映画とハッキングクライムサスペンスとのスウィートな融合。タイトルからは想像できない柔らかな情緒性と爽やかさ。私的には大好きです。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』クライム映画方向でのエッジーを煽るような邦題に反して、実際は王道の青春映画として完璧なほど開かれてる。これが未体験ゾーンなのは勿体無い。余裕で劇場公開いけるほど誰が観ても楽しめる映画では。優しさとスリリングな面白さの両立加減が素晴らしい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』主人公たちがトントン拍子で上手くいきすぎてたり、無数の犯罪をあまりに肯定的に扱いすぎてるとかツッコミどころがないわけじゃないけど、そんなのホントに些細に感じられるほど、青春映画として素晴らしい。繊細な機微や成長がとても親密に描かれている。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』クライム映画とは感じられないほど、爽やかさで落ち着いたタッチと情緒豊かで繊細な語り口。こんなに主人公を応援してしまう犯罪映画も私的になかった気がする。ハッキングを通してしっかり青春のあれこれを見出し、輝き、苦悩していく主人公の成長が良い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』ハードコアなタイトルに騙されず王道の青春映画好きな方には今季本当にお薦めしたい1本。男子2人で上手くやってたところにデキる女子を迎えた途端ギクシャクしだすのとかその王道感がやっぱり堪らんし、主人公のツレない寄りの男子っぽさも堪らんかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』女子の切ない甘え声にひょいひょい流れさちゃうのも男子っぽさだし、そういうのに全くツレず無我夢中で自分の野望に邁進するのも男子っぽさだよなー、と思いっきり後者の主人公を見ながらニヤニヤしてしまった。そういう若さが弾けまくってる良い青春映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』ハイティーンの青春映画と集団ハッキングクライム映画の秀逸な融合という意味では『ピエロがお前を嘲笑う』とリンクする部分も多々あるけど、青春映画としてのトーンは対極的で、『ピエロ〜』の病みに比べて、本作は健全で華やか、情緒的で優しいムード。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
『持たざるものが全てを奪う HACKER』好きすぎてヤバイ。完璧な面白さと観易さだった。久しぶりに大満足できる新作青春映画を観れて、すごく清々しい気分。主人公がハッキング犯罪を始めたのも、両親に経済力がなくて大学に行くためには自分で稼ぐしかなかったという健気さで序盤からヤラれた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月22日
14.『君が望むものはすべて』
イタリア映画祭『君が望むものはすべて』本当に愛すべき大良作で、今日まで8本観た映画祭作品の中で1番良かったし、他上映作品の様々な要素たちが見事に集約されてさえいるなと。上半期ベストの候補。160字連投では収まらなかったのでブログに。 https://t.co/b8HcsZD37h
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月2日
13.『お嬢さん』
『お嬢さん』最高だった!!R-18指定の官能性ばかり話題になってる気がするけど、本作にとってそういう描写はあくまでプラスαの魅力で(それでも百合萌え的には極上たまらんです)、ことごとく明確で大胆な二転三転を華麗に効かせていく三角関係サスペンスとして絶品。そして最高最強の百合映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『お嬢さん』現時点で私的に今年最高の映画。それは仮に官能描写がなかったとしても不変。とにかく箱入り令嬢・メイドを演じる雇われ女詐欺師・伯爵を演じる黒幕詐欺師の3人による、駆け引きと胸熱三角関係を女子2人の各々の心理にじっくり寄り添いつつ、サスペンスとして大胆に交錯させる手腕が見事
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『お嬢さん』百合萌えの人には完璧マスト映画。心理サスペンスとしての洗練と充実が、令嬢とメイドという身分の異なる美しい女性2人の奥深い情の駆け引きと相まって、目を離さずにいられない。クソな男どもには絶対負けないという惚れ惚れする気概も含めて、ここまで完璧な百合映画は滅多にないのでは
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『お嬢さん』1月公開の『愛を歌う花』とは時代設定も、朝鮮と日本の関係も、その中で女性や結婚が担わされた役割も非常にリンクしていて、主演2人の女性の美しさもそうだけど、『愛を歌う花』の物語では切なさと共に志半ばで奪われてしまったものが、最高にクールに奪還されてる。胸熱ガールズ映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『お嬢さん』生々しさと潔さ、スリルとユーモアを両立した鮮やかな心理サスペンスの力作としても、クレバーな美女2人が最低な男根社会に痛烈な一矢を報いるガールズ物語としても、18禁なのが勿体ないほどだけど、ドレスアップ映画としても超極上。 pic.twitter.com/4MitlPnCAL
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
12.『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』
『インビジブル・ゲスト』期待値を桁違いで塗り替え切った、誠に見事なドドド傑作サスペンス映画だった!決死の思惑に囚われた人間たちが奥深く潜める切り札と本性の在り処を、洗練された高密度なサスペンス映画の中で立体的かつ劇的に魅せていく。その手腕は去年の傑作『人間の値打ち』以来の観応え。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月26日
『インビジブル・ゲスト』完璧、圧巻なミステリ・サスペンス映画。序盤こそ“意外とありがち的ね”だったけど、進めば進むほど執念的に高まり続けるクオリティと切り口の高密度ぶりにどんどん惹きつけられ、後半の二転三転どころじゃない迫真のひっくり返し合戦とその全てを納得させる帰着に特大拍手。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月26日
今月のサスペンス映画は、痛快な二転三転を華麗にキメるサスペンスとしての充実と熱い百合ラブの巧妙な合わせ技で『お嬢さん』独走かと思ってたけど、ミステリやサスペンスの性質を逆手に取って劇的に心理ドラマを転がす、目を見張る手腕とクオリティで『インビジブル・ゲスト』が一気にトップにきた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月26日
シネ・エスパニョーラというスペイン映画特集の小企画で上映中の『インビジブル・ゲスト』、日曜でも客入りは一桁だった。未体験ゾーンがそこそこの映画でけっこう満席を出してることを思えば、この内容ならシネマート2で満席余裕なはずなのになー。小企画の枠内では勿体ない傑作。4/7までの上映。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月26日
11.『夜明けの祈り』
『夜明けの祈り』大傑作!!アンヌ・フォンテーヌ監督の前作『ボヴァリー夫人とパン屋』とは全くテイストが異なるけど、個人的年ベス級の圧巻ぶりは不変。というかそれ以上。そして本作でのルー・ドゥ・ラージュは私の映画体験史上、最高のヒロイン。 pic.twitter.com/mLGT584Sli
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月24日
『夜明けの祈り』アンヌ・フォンテーヌといえば前作『ボヴァリー夫人とパン屋』で内気系エロティシズムとロマンを軽妙なユーモアで極シックに描き出した手腕に激惚れしたので、新作はシリアス路線と聞き正直惜しいと思った。だけど完全に杞憂すぎたどころか、前作を凌駕して果てなく心に響きまくった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月24日
『夜明けの祈り』とにかくヒロインを演じるルー・ドゥ・ラージュのひと時も目を離せなくなる表情、眼差し、佇まいに宿るものの、圧倒的尊さときたら!凛々しさ、美しさ、格好よさ、切なさ、優しさの最高純度の在り方に絶えず打たれ続けた。そしてオフの場面で見せる素の可愛さとのギャップがまた最高!
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月24日
『夜明けの祈り』が8/5の劇場公開を迎えたら、ルー・ドゥ・ラージュに魅了される人がさらに爆誕することは確実で、去年アンスティチュで観た6年前のヒロイン作『女の子が好き』でも魅力的すぎたし『呼吸 友情と破壊』共々再上映して欲しすぎる。 https://t.co/F3JaAp3R8K
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月24日
『夜明けの祈り』戦時中に軍隊から集団暴行を受けてしまったポーランドの修道女たちが抱える、集団妊娠という誰にも明かせずにいる壮絶な苦悩に対して、フランス赤十字のポーランド支所に勤めていた若き女医がたった一人で向き合い、沢山の命を救っていく。その気高い心と行動の尊さにひれ伏すばかり。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『夜明けの祈り』チラシや紹介文を見ると、シリアス一辺倒な堅物映画に取られてしまうかもしれないけど、そこはアンヌ・フォンテーヌ監督にルー・ドゥ・ラージュにヴァンサン・マケーニュであり、実に理想的な緩急のバランスで物語の中に完全に惹き込まれる。基本ラブコメ専門の私でも完全に楽しめた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
『夜明けの祈り』自分の快楽に直接結び付かないこと、自分に都合の悪いこととは無関係な素振りをしても、特に居心地悪くなく暮らせる今かもしれない。それでも、凛々しくあること、気高くあることの尊さを感じる心ははっきりあって、そんな感情を見出すことから人は変わる。それを実現する本作は偉大。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月25日
10.『王様のためのホログラム』
『王様のためのホログラム』を観た。タイトルやあらすじから抱いていたイメージを超絶良い意味で覆す、洒脱でシックな味わいが贅沢なヒューマン映画の良品。広大な異国の地で訪れた人生の停滞期から学ぶ、スランプの楽しみ方と世界との向き合い方を終始軽やかかつ意味深く描いていて、本当に清々しい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
『王様のためのホログラム』王様もホログラムも脇役でしかなく、それがIT企業の中年セールスマンにもたらしたもの=サウジアラビアでの終わりも分からなければ、やるべきことも尽きてしまった、自由と束縛の狭間で揺れる滞在期間に、異文化に出会いながらスランプの突破口を見つけていくことが主題。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
『王様のためのホログラム』ラグジュアリーなホテルと仕事場である“国王の経済・貿易新都市”とを車で片道1時間かけて行き来する、気の抜けちゃう変なトラブルだらけの異国での毎日が描かれていくけれど、そのタッチは全く重苦しくなく、実に軽やかでユーモアに富む。観ていて気持ちが癒されるほど。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
『王様のためのホログラム』街と街との間に広がるサウジアラビアの広大な風景も相まって、仕事の重圧や離婚によって硬直していた主人公の心が、異国の文化に出会うことで徐々に解きほぐされ、自分自身を取り戻すのとピッタリシンクロするように、本当に心が解放されて、とても爽快な余韻をくれる映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
たまにパッと遊んで我を忘れても、夜になって翌日は仕事だと気付くと、結局自分は小さい檻の中で生きる人間だよなって気分に陰が差すときがあるけど、『王様のためのホログラム』はそんな気持ちを救いあげて、本当の自由の意味のもとで解放してくれる映画だと思う。こんなに清々しい気持ちは忘れてた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
『王様のためのホログラム』仕事の面からも、家族の面からも、世界文化との向き合い方の面からも、恋愛の面からも、あらゆる角度から風通しよく軽妙に“中年の危機”を描きあげていて、そこにトム・ハンクスの鉄板さも加勢して、それでもそんな停滞の時期も悪くないじゃないと思わせる趣味の良い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
『王様のためのホログラム』先進国の様々な企業が、自国で生き残るために中国で商品の製造をするようになったら、どのブランドも作ってるのは同じ中国や東南アジアの工場で、出来上がったものに違うロゴをくっつけてるだけ、とか現代の世界経済を巡る多様な問題も軽やかに見せてくれる映画。面白い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
そのあげくに今アメリカ国内の橋を建てているのも中国企業になってしまった、という中年主人公の父親(古いイメージのアメリカを愛する愛国者のイメージ)によるボヤキも出てきて、そういう状況的な下地があってトランプが選ばれたんだなって、現行のアメリカとリンクするポイントも多々出現する映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月20日
9.『トンネル 闇に鎖された男』
『トンネル 闇に鎖された男』想像してたレベルをケタ違いで超える大大大傑作。断然今年の上半期を代表する一本。最上級の臨場感を体現し尽くすパニック映画としてのガチ秀作ぶりに序盤から即惹き込まれ、やがてパニック映画という域を完全に超越した人間映画、社会映画としての傑作ぶりに圧倒された。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
『トンネル 闇に鎖された男』今のところ今年最も“圧巻”という形容が具現化した映画体験だった。驚くほどあらゆる点において文字通り圧巻。表現力も着眼点も常に最高級の観応えが途絶えなかった。まさか序盤から泣かされるとは思わなかったし、人間の尊さと醜さを巧妙に描き続ける視点と手腕がド級。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
『トンネル 闇に鎖された男』パニック映画としての臨場感と迫力と恐怖を完璧に示した後で、そこからさらに絶えずヒューマン映画を深化させていく気概と手腕が本当に見事だった。心がじんわり温かくなる瞬間が幾度も訪れる一方で、相反する利己的な社会への批判を込めた描写も力強く説得力に満ちてる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
『トンネル』どのシーンも力強く確信に満ちた描写に飲み込まれたけど、1人の男性の生死の境に対して国中から様々な思惑を通した眼差しが注がれる姿に対して、これ見よがしに愛を正義と讃え、利己性や政治性を悪と表明するのではなく、どれもが人間の中に同居する側面なんだと示す俯瞰性が素晴らしい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
『トンネル』ペ・ドゥナが電話に注ぐ第一声だけで自分でもビックリするぐらい突如泣けてしまい、本物の感情や思いやりを理解するのに、時間も“理解”というプロセスさえ不要なのだと改めて気付かされた。瞬間で判別されるもの。本物の感情を持った言葉と形式だけの言葉の響きの違いを見せまくる映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
『トンネル 闇に鎖された男』今年観た映画の中で個人的に主演男優賞を選ぶなら本作のハ・ジョンウだし、美術賞、技術賞も本作になる。まさかここまで真に迫る体感として全神経を奪われ続ける映画だったとは本当に驚いたし、本国で特大ヒットなのも完全に納得。どこをとっても良さだらけの作品だから。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月28日
8.『歓びのトスカーナ』
イタリア映画祭『歓びのトスカーナ』いやもうホンッッットに圧巻
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
!!さすがパオロ・ヴィルズィ監督だわーーと圧倒されながら心底感嘆に浸る。こんなに濃いエネルギーで充満したヒューマン映画はなかなか出会えるものじゃない。というか、殆どこれは最大値では。前作『人間の値打ち』をも凌駕してる。
『歓びのトスカーナ』作品の隅々まで狂おしいほどに充満された、剥き出しの、人間の中心にある熱きもの、願望、情熱、抑えきれない孤独や悲しみへの慟哭、それらをものすごいスピード感と克明な筆圧でダイレクトに体感し続ける衝撃的な映画体験。それは紹介文のあらすじで表現できるものでは到底ない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
『歓びのトスカーナ』前作『人間の値打ち』のあれだけの傑作ぶりに対し、今作のあらすじから伺えるスケール感では流石にあそこまではいかないだろうと勝手に想像してたけど完全に浅はかだった。映画としての表現力、密度、異端の中から圧倒的普遍を掴み上げる深掘り、どれをとっても最高を更新してた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
『歓びのトスカーナ』精神疾患者が共同生活を営む施設で出会った2人の女性による空前の冒険譚を描く。四六時中おしゃべりを続ける圧倒的な台詞量や、子供のような自由奔放さが引き起こす物語の破格のテンポ感と大胆展開の連続には息つく間もなく引き寄せられる。ユーモアとシリアスのバランスも絶品。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
『歓びのトスカーナ』序盤はあまりのお喋りの勢いに辟易するほどだけど、2人で無軌道なドライブ旅行に繰り出す中盤以降は、それぞれのキャラクターの内側にある普遍的な人間らしさが『人間の値打ち』の監督らしい鋭く濃密な描写によって示唆され、他人事でなく直接心を打たれる。そして本作は優しい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
『歓びのトスカーナ』最後まで観終えた時、このポスターがとてもとても愛しくなる作品。人間形成の根本を成す幾つもの深いテーマが、息もつかせぬ勢いと濃度で突き進む冒険を通して訴えかけられていく。2017年もっともエモーショナルな映画では。 pic.twitter.com/NMV2x31eNO
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
『歓びのトスカーナ』精神疾患により隔離施設への入居を余儀なくされた女性達を物語の主に映画を作るという高い関門に対し、傷つきながらも自らの願望や感情に対して真っ直ぐ邁進する彼女達の冒険を通して、私達が欲することを諦めてしまった、人間にとって一番大切な事柄を訴えることに成功した傑作。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年5月3日
7.『ラビング 愛という名前のふたり』
『ラビング 愛という名前のふたり』まだ受賞作品を観きっていない状態でこんなこと言うのもアレですが、なんでこの作品が今年のアカデミー賞の作品賞と主演女優賞と主演男優賞にならなかったん??とごくごく自然に、心底素直に思わずはいれない、本当に本当に素晴らしい映画だった。観れば分かるよ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『ラ・ラ・ランド』も『お嬢さん』も『コクソン』も仕掛けの引力を行使することで魅力を生んでる映画だと思う。『ラビング』の魅了はそれとは対照的な、繊細に敷き詰められた極上の感情表現が常に溢れ出しそうな全編のストリームそのものの在り方にあって、私的にその充実度は『キャロル』以来のもの。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『ラビング』の映画としての贅沢さと、描かれるものが私を正しいほうへ救ってくれることを実感できる感は、『キャロル』のあの感覚にとても近いものがあった。信じたいものが生々しい感覚として、感情として作品から伝わってくる、感じられる。主演の2人のあまりに素晴らしい演技がそれを実現してる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『ラ・ラ・ランド』も『お嬢さん』も好きだけど、やっぱり自分が一番夢中になれて、心を全部預けることができる映画は『ラビング』のような作品だととても実感した。目には多くは見えず、言葉にも多くはされないものが、全編の空気の隅々まで溢れてることを確かに感じられる。そこが果てしなく魅力的。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月18日
『ラビング』を観ている間中、絶えず感じ続けてたこと。愛とは優しさを強さに変える作用であること。優しさを強さにまで変えるのが、愛。そしてこの映画は、そうした作用を・効力をこんな風に一番使いたい、こんな風に使えたら理想そのもの、と心底焦がれるシーン・時間の途切れることなき無限集合体。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月28日
6.『姉妹関係』
大阪アジアン映画祭『姉妹関係』本当に最高だった!!言うなればシックに思慮深く更新された『サニー 永遠の仲間たち』のよう。最高の青春映画であり、人生についての多角的な映画であり、極上のガールズムービーだった。泣くしか。今年最高の映画。 pic.twitter.com/Um9uCa8pYs
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
『姉妹関係』本作が日本で上映された初のマカオ映画だそうだけど、それがこんな傑作とは!大人になった今と青春時代の記憶とを交差して描く手法はもはや使い古されたものだけど、本作はその説得力が格別。台湾からマカオへの15年ぶりの帰郷に迎えられる、青春時代が残した痛みと幸福についての映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
『姉妹関係』マカオの孤児院に生まれた主人公の女性は、台湾人の心優しい男性と結婚して、妻として満たされた生活を送っている一方で、重度のアルコール依存に苦しんでいる。そんな彼女の人生が、帰郷と青春時代の回想によって紐解かれていく。そこには彼女自身もまだ知らなかった秘密が隠されていた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
『姉妹関係』主人公の人物設定や描き方が非常に優れていて、青春時代の回想が進む毎に、当時とかけ離れてしまった今の主人公の不安定な部分が物語と相乗的に説得力を増していき、その深みに唸る。少女の感動的な友情を描いた青春映画としては勿論だけど、大人の映画としての充実度で本作は頭抜けてる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
『姉妹関係』題名とかポスターは百合っぽいけど、真摯にそんな次元からは桁違いのところに到達してる本物の傑作。2人の少女が共に暮らした数年で築き上げた関係は、友情も、愛情さえも超えた、本気で相手の幸せを願う絶対的な想いやりで、その姿を眼前にした時、大人になった主人公と共に私は泣いた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
今年の大阪アジアン映画祭「来るべき才能賞」を『姉妹関係』で主人公の青春時代を演じたフィッシュ・リウ(廖子妤)さんが受賞したのが嬉しい。彼女が主演した2015年の『レイジー・ヘイジー・クレイジー』共々、日本で劇場公開されますように…。 pic.twitter.com/KGL12HZM4Q
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月11日
5.『静かなる叫び』
『静かなる叫び』を観た。もうさ、全然“未体験ゾーン”レベルじゃないんですが!!なんなのこの特大のド傑作は!!今年の未体験ゾーン凄すぎ。なんて奥行き、なんて深み、そしてなんて果敢で洗練された強き意志。驚くべき多角性を持つ物語を内包する、毅然とした映画表現の手捌きと力強さにガチ唸り。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『静かなる叫び』1989年にモントリオール工科大学で起きた反フェミニズム青年による女性無差別虐殺事件を物語のベースにした映画であるものの、そうした前情報から想像し得たものとはスケールも深みも普遍性も全然桁違いで、映画表現としての幅も質も意志も全部が揃い、見事に相乗し切った大傑作。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『静かなる叫び』文芸の素晴らしさを心底訴えかけられた。実際に起きたショッキングな殺害事件をモチーフにしていると聞くとルポルタージュ色が強めかと想像しがちだけど、本作はそれをあまりに見事に覆す、圧巻なほどの文芸面での踏み込みが特徴的で、メディアとしての映画という意味でも極めて秀逸。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『静かなる叫び』ルポやドキュメンタリーでは到達できない、人間の心を人間の心で想像することで創り上げる物語故の真に観客の内心に迫る深い魅力が文芸作品にはあるけど、本作はその題材にして、まさかの最強文芸作品だった。洗練された映画表現の中で実現されるそれに、後半は息を呑むばかりだった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『静かなる叫び』何か残虐な事件が起こった時に、後年まで参照されていくパーソナルな事項は犯人の動機とか性格ばかりなのが現実だと思う。本作の素晴らしさは、普段着目される機会が少ない、当日そこにいた被害者たちのパーソナルや残された者たちの未来まで、力強く誠実に深い視点から描いている点。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『静かなる叫び』犯行のおぞましさや無慈悲さを臨場感を伴って描いた上で、その行為が壊そうとしたもの、けれども絶対に壊せないもの、誰かが誰かを愛しく思うこと=人間に与えられた根源的な希望を、様々な在り方でどこまでも凛と力強く描いていて、優しさとは人間が持ち得る最大の強さであると知る。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
4.『サマー・フィーリング』
myFFF『サマー・フィーリング』を観た。ほんっっっっっとに完璧に幸福な映画体験。こういうのだよ〜〜最高なのは。一瞬一瞬に心を満たす物語が宿ってる。映像と音楽とそこにいる人々。本当に居心地の良い、優しく美しい時間。とんでもなく洗練されたセンスが隅々まで行き届いた真に理想的な映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
『サマー・フィーリング』愛する人の死から始まる物語。(その死の描写すら美しい。というか100分全編の全瞬間が心を満たす美しさで貫かれてる。画面にひたすら惹きつけられっぱなし)なのに、果てしなくスウィート…それもベタベタした優しさじゃない。究極的に心地よい澄んだ優しさの集合体映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
『サマー・フィーリング』愛された者の死が遺した、同じ悲しみを知る者同士の優しい関係をそっと見守るような穏やかな視点で描いた映画で、映し方・切り取り方・音楽の使い方・演出される雰囲気の純度の高さが、研ぎ澄まされたセンスの元で甘美なものとして心に響くから、どの瞬間も幸せで満たされた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
『サマー・フィーリング』マンハッタンを舞台にしたパートでは、主人公の友達の弟のミュージシャン役(本人役)としてマック・デマルコが登場して、クラブで2曲もライブを披露したのには驚きつつ高まった。本作のサントラにはそのライブバージョンで「チャンバー〜」と「ブラザー」が収録されている。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
『サマー・フィーリング』マック・デマルコ以外にもピクシーズ「Motorway〜」やラーズ「Son of a Gun」アンダートーンズ「Teenage Kicks」が使われていて高まるし、随所で挿入されるインストでは一転して透明感と甘美な情緒に溢れた静けさを演出していて魅了される。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
『サマー・フィーリング』若くして急逝した女性の恋人と、彼女の姉との折々の交流が1年ごとの夏の日に、毎回様々な街を舞台に描かれていく。毎度久しぶりの再会の中で互いの内面にある悲しみをそっと優しく思いやりながらも、楽しみにしていた再会のひと時を幸せに過ごそうとする描写が本当に素敵で。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
↑ これは私が打ち間違えていて、姉は間違い。実際は「妹」です。突然病死してしまった恋人の妹(もちろん姉妹なので、恋人とよく似た面影をもつ…)と、恋人の死を機にして繊細な心同士の交流が始まっていくという映画です…。シックさと若々しさが甘美に同居した、瑞々しく心に沁みる、最高な映画なんです…。もう一度観たい…。
『サマー・フィーリング』こんなにも全編に渡ってズバ抜けてセンスが良い映画にはなかなか出会えない気がする。こんなに良心的でオリジナリティのある、高品位な映像演出を標準仕様で編み出し続けるなんて凄いなー、とシーンが変わる度に感嘆と深い満足感に溜息をついてた。酔いしれ続けた100分間。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
3.『真夜中のパリでヒャッハー!』
※見事第3位の作品ですが、感想の中で私は間違いを犯しています。本作は去年11月に劇場公開されたフランスのコメディ映画『世界の果てまでヒャッハー!』の前日譚が描かれた作品で、その時点で気付くべきだったんですが、オリジナルリリースも日本公開と同じ順だろうと思い込んでいて、感想の中では『世界の果てまでヒャッハー!』のことを前作、『真夜中のパリでヒャッハー!』のことを続編と書いています。でも本当は逆で、『真夜中のパリでヒャッハー!』こと『Babysitting』が2014年発表の第1作目、『世界の果てまでヒャッハー!』こと『Babysitting 2 / All Gone South』が2015年発表の続編でした。すみません。
『真夜中のパリでヒャッハー!』を観た。もう〜〜〜〜最高最高最高超絶最高おおぉぉぉ!!!一体このシリーズはどれだけ最高なら気が済むんだ。愛せる限界値を突破するレベルの好きすぎさ。こんなにこんなに楽しい気持ちと爆笑と幸福感と胸熱感に浸り切れる映画体験が他にあるだろうか。5000億点。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
『真夜中のパリでヒャッハー!』ホントにホントにやってくれた!!完璧すぎる最高コメディ。前作のフォーマットをナイスに引き継ぎつつ、今回も爆笑不可避のぶっ飛びネタを大大連発。そして今作はジャクソン5「I Want You Back」も飛び出すほどスウィートな一面もあって、なお最強に。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
『真夜中のパリでヒャッハー!』このシリーズが最高なのはただ笑えまくれるだけにとどまらず、そこにハイパー胸熱アドレナリン大放出展開をぶち込んで破格の高揚感に連れ去ってくれるところ。遊園地のマリオカートを車道で爆走させながらカーチェイスを繰り広げるシーンは死にそうなくらい最高だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
『真夜中のパリでヒャッハー!』序盤からずっと面白すぎて大満足しかなかったけど、前作の、皆が原住民から逃げる為に飛行機に乗ってるのに婆さんだけが老人用カートを超爆走させながら逃げてるシーン級の致死レベルネタは今回はないのかと思っていたら、最後の最後に出てきてお腹が痛くなるほど爆笑。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
『真夜中のパリでヒャッハー!』前作を観ていなくても全然問題なく楽しめるけど、最後まで観た時に見事に『世界の果てまでヒャッハー!』のオープニングと一気にリンクする前日譚としての優秀さにも高まった。このシリーズは本当にありえないくらい幸せな気持ちにしてくれる。これからも続いて欲しい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
『真夜中のパリでヒャッハー!』可愛い同僚が退社するとき送別会でジャクソン5の「I Want You Back」を歌ったらキスしてくれて好きになってしまった、とかアラサーの男が真顔で言ってる時点でこの映画を好きになってしまうし、それが後に最高の伏線として活かされるんだから堪らない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年1月23日
2.『そうして私たちはプールに金魚を、』
『そうして私たちはプールに金魚を、』超絶大大大大傑作だった!!サンダンスグランプリもそりゃそうでしょう〜に尽きる。これはもう誰も敵いませんわ、最強すぎる。最強じゃない瞬間なんて一瞬も与えられてない、青春映画が到達し得る痛快さを爆発的に更新し続ける25分間。傑作じゃない理由がない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
『そうして私たちはプールに金魚を、』埼玉の地味な町で中学最後の夏を過ごす15歳女子4人組の抱える、生まれた町へと呪いと退屈への鬱憤が醒めきった眼差しの先で毎日バースト連発。その映画表現がとんでもなくハイパーでユーモラスで毒々しくて愛らしすぎてぶっ飛んだ。極上の痛快感が楽しすぎる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
↑ × 生まれた町へと呪い ⇒ 〇 生まれた町への呪い
『そうして私たちはプールに金魚を、』15歳の自分達の今も未来も閉じ込めてしまうように見える地方の町や家庭を、ブラックユーモアが染み付いた醒めきった言葉達でバッサリ切り捨てていく女子達のリアルを直球で捉えながら、それをここまで超圧倒的な楽しさと面白さと共に表現し尽くしてるのが凄い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
『そうして私たちはプールに金魚を、』この1年で観た映画で最高の編集は『シン・ゴジラ』だったけどそれを完全に超えてる編集だし、この1年で最高に笑えたコメディ映画『真夜中のパリでヒャッハー!』を超えるほど笑えた。そしてこんなリアルな青春映画はここ数年、というか今まで観たことない程で。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
『そうして私たちはプールに金魚を、』本作の前では短編だから侮るってことが全く通じない。だって情報量的には余裕で長編一本いけちゃうもの。それをハイパースピーディーな疾走ミクスチャー編集で25分間にまとめ込んでるんだから、その観応えは最高に贅沢。何度観ても新しい発見に尽きないと思う。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
『そうして私たちはプールに金魚を、』中3女子の主人公が自分の家庭を「お父さんは優しいけど退屈な男。だからお母さんは浮気してる」と冷めた声色で吐き捨てるように紹介するモノローグがあって、女性の言う“優しいけどダメな男”のダメな理由が完璧な一言で要約されててうわってなった。退屈…ね…
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年4月9日
1.『20センチュリー・ウーマン』
『20センチュリー・ウーマン』今年の新作映画の中でも私的ナンバー1を更新する最高の映画だった。映画の中の物語を超えて、ここまで自分自身の在り方や振る舞い方を反省し、驚くほど心理的なリセットがもたらされた体験は、あまりに意義深くて大感謝。一生を通して出会えてよかったバイブル的一本。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月4日
『20センチュリー・ウーマン』脚本が本当に素晴らしくて覚えておきたい台詞だらけだった。「男は問題が起きた時に、解決することに躍起になるか何もしないかで、解決できなかった時に寄り添って隣に居るってことが出来ない」等々、都合の悪さから見えない振りしてた切り口ばかりでぐうの音もでない。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月4日
『20センチュリー・ウーマン』主人公の少年が15歳という設定がとても活きてると思った。相手が15歳だからこそ、周りの3人の女性たちは本心から男性に知っておいて欲しいことをフラットに話せるのでは。“見せかけの男”止まりにならない、“本物の男”に成るための心に刺さるアドバイスの数々。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月4日
『20センチュリー・ウーマン』まだ家庭と地元と同時代が自らの世界の全てである少年が、その場で“自己”と“世界”を獲得していく過程において、女性との対話によって女性のことを知ることがどれほど意義深く尊いものであるか、という鋭利な思慮深さをこれほどナチュナルに描けている点が凄く良い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月4日
『20センチュリー・ウーマン』トーキングヘッズとブラックフラッグのファンは犬猿の仲だったというエピソードが事件になって登場したり、物語の舞台である1979年当時のニューウェーブ旋風が全編でフィーチャーされていて、NWナンバーが10曲近く挿入される。NWの精神は物語とも深くリンク。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月4日
『20センチュリー・ウーマン』マイク・ミルズ監督がジュリーを演じるエル・ファニングに役作りのため読ませた本で、作中でも彼女の愛読者として引用される『愛と心理療法』を読了。想像を遥かに超える人間心理の圧倒的な掘り下げ方に唸りっぱなし。 pic.twitter.com/NabKp6dPS1
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月26日
『20センチュリー・ウーマン』に出会った後で『春のソナタ』を観られたことが大きかった。親子と同居人と恋人を成す、3人の女性と1人の男性が一つ屋根の下で交差する、という類似点を上げるまでもなく(それは少し強引だし)、もっと本質的な部分における実り多いリンクから大切な気付きがあった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月17日
人は誰かに自分を理解してもらえた時が一番幸せなのかも。男女限らず好意を寄せている人であれば尚更に。自分のことを分かっていて欲しい人に自分のことを分かってもらえている、という実感をもっと大切に扱っていきたい。『春のソナタ』や『20センチュリー・ウーマン』を観てそんな思いを強くした。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年6月17日
【2017年上半期 月ごとの鑑賞記録と私的ベストランキング】
・1月(20作品)
・2月(28作品)
・3月(21作品)
・4月(24作品)
・5月(20作品)
・6月(14作品)
・2016年の私的年間ベストシネマ