MOOSIC LAB 2017 全18作品の私的感想まとめと私的ランキング

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MOOSIC LAB 2017のエントリー作品、全18作品を観ることができたので、個人的によかった順番に並べて感想をまとめました。長編と短編の区別はしていません。

今年はとにかく『少女邂逅』、『聖なるもの』、『なっちゃんはまだ新宿』という、もはやムーラボという次元を超えに超えて、年間を通してもこれほどの感慨を抱ける映画体験はどれだけあるのだろうか、というレベルの(邦画に限れば、この3本は年間でも最上位級だと思う。)ずば抜けた3本を筆頭に、良作が多かった印象です。通うのが本当に楽しかった。

特に『少女邂逅』と『聖なるもの』に関しては、例えば2年前のムーラボで『いいにおいのする映画』や『劇場版 復讐のドミノマスク』を観たときの圧倒的な高揚感を思い出させる、宙に浮くような映画体験の幸福感に酔いしれました。きっと賞を獲るのでしょう。ムーラボはスルーしている映画ファンにも響く2作品であると確信します。

短編では『ぱん』が個人的には最高で、次点の『左京区ガールズブラボー』も大好きな長編に出会ったときのような満足感と幸福感でいっぱいになりました、15分でこんなに充足感を得られるなんて。

 

 

というわけで、以下、ムーラボ2017の私的ベスト1位から感想をまとめました。

 1.『少女邂逅』 (Fプログラム 長編)

 

2.『聖なるもの』 (Gプログラム 長編)

 1位、2位つけましたが、この2作のスバ抜けた良さは本当に均衡でした。『聖なるもの』も最大級の好きさです。ただ、『聖なるもの』は岩切監督王道スタイルの踏襲の上にあるということで、今後さらにこの上をいく作品が期待できることと、『少女邂逅』のあまりにパーフェクトなムードづくりは今年のムーラボにおける最も美しくかけがけのない特別な時間だったと感じているので、『少女邂逅』をトップにしました。

 

3.『なっちゃんはまだ新宿』 (Aプログラム 長編)

 『なっちゃんはまだ新宿』もね、正直なフィーリングを書くと、後半のライブ演奏パートがもっと短かったとしたら、はっきりいって1位だったように思います。前半の18歳パートが終わった時点では、『少女邂逅』や『聖なるもの』をも超えて惹かれきりました。後半の28歳パートの物語も充分観応えがあり良いのですが、ライブシーンが長すぎて、そこでそれまでパーフェクトだった観てる側の緊張感が途切れてしまう。バンドも歌も良いですが、後半になって極端に長くなるバンド演奏シーンをもう少し2人のドラマを邪魔しないような長さにしていてくれたら…と思うと惜しいですが、ホントにそれ以外は完璧なほど良くて、今回のムーラボエントリー作品の中でも図抜けた映画体験でした。もっとも語りたいことが多いのはこの映画です。

 

4.『ぱん。』 (Dプログラム 短編)

 

5.『BEATOPIA』 (Bプログラム 長編)

 

6.『左京区ガールズブラボー』 (Bプログラム 短編)

 

7.『Groovy』 (Cプログラム 長編)

 

8.『破れタイツのビリビリラップ』 (Cプログラム 短編)

 

9.『デゾレ』 (Gプログラム 短編)

 

10.『GREAT ROMANCE Ⅱ』 (Hプログラム 短編)

 

11.『KILLER TUNE RADIO』 (Eプログラム 長編)

 

12.『好きだから死んでください、お願い。』 (Fプログラム 短編)

 

13.『意味なし人生ちゃん、宇宙へ』 (Aプログラム 短編)

 

14.『中の人』 (Eプログラム 短編)

 

15.『処女について』 (Bプログラム 短編)

  

16.『アイムクレイジー』 (Hプログラム 長編)

 

17.『ねえこの凹にハマる音をちょうだい』 (Dプログラム 長編)

 

18.『; the eternal /spring』 (Hプログラム 短編)

 

 

以上、相対的な並べ方をしましたので、どうしても個人的な好みで上位下位が出てしまっていますが、普段は自分から観ないタイプの作品も沢山観られて、全部の上映が楽しかったです。ありがとうございます。

来年の開催も楽しみにしています。

 

・2017年上半期の私的ベストシネマ