2017年2月の私的シネマランキング (No.15 ~ No.28)
私が2月に鑑賞した新作映画の私的ランキング。15位から28位です。
(写真は1位の『サマー・フィーリング』から)
15.『未来を花束にして』
『未来を花束にして』想像だにしない熾烈な映画だった。想像もしなかった現実が存在していた。女性が選挙権を得るということが、尋常じゃなく不条理な国家権力と暴力によって遠ざけられた未開の地だったこと。そこへ命を懸けて辿り着こうとした女性たちがいたこと。そこで今私は生きているということ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月17日
『未来を花束にして』女性にも選挙権が与えられることを主張する集会に参加しただけで女性たちが逮捕される、そんな事実がたった100年前まで英国で存在していたこと。そして自分の命を捨ててでも女性が選挙に参加できる未来に希望を託した一般女性たちがいたこと。本作の真摯さは観た人を変える。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『未来を花束にして』いま当たり前に存在する(と思い込んでる)制度について、その「歴史を知ること」のあまりに大きな意義を、観客自身の意識の変化によって知ることになる偉大な作品。知ることで人を変える歴史が存在する。私たち自身が『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』の生徒になれるような映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
16.『もっと猟奇的な彼女』
『もっと猟奇的な彼女』を観た。『猟奇的な彼女』の続編で、主人公は同じだけど新しい彼女との恋愛・結婚生活が描かれる。そしてこれがもはや猟奇的でも何でもなくて、幼馴染の新しい彼女(めっちゃ完璧ルック)はホントに優しくていい子だし、物語のムードも甘っ甘のスウィートラブコメ。悪くないね。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『もっと猟奇的な彼女』序盤はいくらなんでもペラッペラすぎてどうなることかと心配する程だったけど、結婚を認めてもらうために2人でプータローな彼の就活を頑張るあたりから息を吹き返し、結婚生活編になってからはお気楽系ラブコメとして及第点に乗り切ったと思う。後味も良いし、3の予感が最高。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『もっと猟奇的な彼女』新しい彼女、優しく明るくて、何よりルックスも可愛いのですが、新婚生活は家に帰ると毎晩が夕ご飯からベッドまでコスプレごっこで、出張に出かける朝はチアの姿でお見送りしてくれるという、ある意味今年最高のファンタジー映画でした。前半ペラッペラでも許すしかなかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『もっと猟奇的な彼女』中盤まではライトすぎるラブコメノリ一辺倒だけど、後半は結婚生活の一番普遍的な悩み…会社での苦い状況や立場を打ち明けても相手を心配させるだけだと思って、あえて嘘をついたり隠してしまう。でもそれが段々2人の溝となっていく…がリアルに描かれていて見直してしまった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『もっと猟奇的な彼女』クァク・ジェヨン監督が手がけた本編の“アジアの彼女三部作シリーズ”に比べると(今回の続編は別の監督)、物語展開的にはドラマチックさに欠けるけど、シネマートのお気楽系ラブコメ枠で幸せになれる人なら充分満足できると思し、3はもっと面白そうな予感を残すのがニクい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
17.『バッドガイズ!!』
『バッドガイズ!!』を観た。これを観ると確かに『ナイスガイズ!』はナイスガイズだわ!と納得せずにいられない“バッド”具合!笑 あまりに無法行為もとい違法行為を四六時中はたらきすぎなダメ警官(主に片方)。それなのにまったく憎めないところが魅力的な陽性の王道バディムービー。楽しめた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『バッドガイズ!!』主人公が何でも屋みたいな探偵だった『ナイスガイズ!』よりは捜索のスケールもクライマックス戦の痛快さも小さめだけど、序盤からどうしょもない下ネタ台詞連発に思わず頬が緩んでしまうキャッチーな映画で、破天荒な刑事モノ映画に疎い自分でも半分コメディ感覚で楽しく観れた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『ナイスガイズ!』は70'sのLAという土地柄や時代背景に加えて私立探偵の自由さがご機嫌なソウルミュージックにマッチしてたけど、好き勝手暴れようにも厳格な上司に目をつけられ警官というリーマンの枠の中で葛藤する『バッドガイズ!!』の現実色にはヒップホップのヤサグレ感がマッチしてた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
18.『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』本作の監督の、最愛の人を失った人間の喪失感とそれが引き起こす人生の混乱を、ズバ抜けた映像表現で具現化する凄まじい才能は前作『わたしに会うまでの1600キロ』で明らかだったけど、喪失の直後が描かれる本作でそのリアリティはより臨場感を増してる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』映画としても物語としてもスケールと深みは『わたしに会うまでの1600キロ』に及ばないけど(あれほどの怪物作と比べれば当然)、1人の平凡な男の喪失の物語として観たときに、その混乱が実に説得力のあるものとして描かれていて、他人事と思えなかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
自分は悲しい出来事に対して忘れた振りをすることで感情を鈍らせてやり過ごすタイプなので、『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』の主人公が陥る、果てしなくエスカレートする物体への分解・破壊行為に示される、感情の発散と具現化によって正面突破する方法は、より素直に人間的で、潔く見えた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』劇中の音楽としてMy Morning JacketやSufjan Stevens、M. Wardがさりげなく使われていて、作品の寂寥感を後押ししてる。特にマイモジャは個人的に大好きだけど人気のない『Evil Urges』からの曲なのが良い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』という邦題、というか劇中で登場するそのセンテンスの訳し方も含めて、響きの魅惑に負けずにもうちょっと真意を大事に出来なかったのかな、と思わずにいられない完璧すぎる解説。こういう意味だったのかー! https://t.co/K9mygKGZtK
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月25日
19.『エゴン・シーレ 死と乙女』
『エゴン・シーレ 死と乙女』を観た。伝記物として充分理想的な観応えを保持しつつ、シーレの都合側から遠回し気味に描かれる、彼の女泣かせっぷり大公開映画という側面が大きい作り、な印象。彼の人生は沢山の女性を欲するものだったけど、そこにはその都度都度で明確な役割があって、それがシビア。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
『エゴン・シーレ 死と乙女』シーレの中では、モデルとして欲する女性、恋愛の対象として欲する女性、芸術家として成功する為の結婚相手として欲する女性、という風に完全に別枠性で女性たちを捉え切るけど、ひとりの人間として受け止めて欲しい恋人はそれに耐えられない。意外な面で学びの多い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
副題でもあり、シーレの代表作である「死と乙女」が意義深いのは、そういった、ある時まで彼が目を逸らし続けてきた、女性たち側の切なさだったり苦しみといったものの交差点的作品として存在しているからだと本作を観ると分かるし、彼がそのタイトルを決めた瞬間、それは深みを増して感動をもたらす。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
『エゴン・シーレ 死と乙女』彼の仕事のやり方や人間観は、恋人や周囲の人たちを時にひどく傷つけたけど、そのことが逆説的に証明しているのは、彼が絵画に注いだ表現はそれだけ直接的であったということ。間接的に表現されたエロスや美に慣れた目と頭に、彼の作品はなおさらスリリングで深遠だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
20.『男と女』
『男と女』鑑賞。真冬のフィンランドで偶然の出会いを果たし2日間を共に過ごした男女の関係は、異国での束の間のアバンチュールに終わるばすだったが、韓国に帰った後もそれぞれに燃え残る恋情が2人を再び引き寄せていく。既婚者同士の密やかで情熱的な恋愛関係をしっとりと密に描く王道の恋愛映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月4日
『男と女』とにかく昨年11月頃から劇場で流れ始めた長めの予告編が最高すぎたので、どうしても期待値が上がってしまっていたんだけど、残念ながら特筆すべき目を惹く魅力が存在する映画かというとそうではなかった。王道の恋愛映画としては過不足なく仕上がっているけど、映画としての表現力は浅め。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月4日
『男と女』年明けてからは見かけなくなってしまったけど、昨年流れていたロングバージョンの予告編はまるでMVのような圧倒的に洗練された作りで本当に心奪われた。その時使われていたロマンチックな歌も良くて、実際の映画でも流れてくるのを期待してたけど、劇中でもエンドロールでも流れなかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月4日
21.『百日告別』
『百日告別』を観た。同じ交通事故で婚約者を失った女性と、妻を失った男性が過ごしていく、最愛の人との死別からのそれぞれの100日間を、近くからそっと見守るような繊細なタッチで切り取った情緒的な作品。初七日や四十九日という法要に込められた、死者の魂に寄せた意味も改めて知れて意義深い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『百日告別』今年のmyFFFで上映された『サマー・フィーリング』とテーマや設定が近くて、そうなるとあの圧倒的魅せ方と比べてしまって、物足りなさを感じてしまったのは事実だけど、カリーナ・ラムさんの素晴らしさは金馬奨の主演女優賞も思いっきり納得だし、沖縄旅行シーンの彼女は本当に極上。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『百日告別』事故で死別した婚約者と新婚旅行として行くはずだった沖縄旅行プランを、新婦ひとりで回るシーンが際立った素晴らしさで、心が洗われるようなひと時だった。ホテルでの眠り方とか、食事中の表情とか、心に沁み入る本当に繊細な機微を宿した演技で、幸せな映画体験なるものを体現していた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
『百日告別』妻を不条理な交通事故で突然失くした、孤独な男の混乱と再生劇という意味では、新文芸坐で上映中の『永い言い訳』と観くらべてみるのも面白いと思う。『永い言い訳』は今日初めて観たんだけど、あまりにあまりに映画として秀逸で、軽やかなのに圧倒的な覚悟と深さがあってやられまくった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月5日
22.『サバイバルファミリー』
『サバイバルファミリー』を観た。面白くて楽しいアドベンチャーコメディを想像してたけど、そんな茶化した気楽なノリじゃなく、本格的で真っ当なパニック映画描写の中で、日々の馴れ合いの暮らしで置き去りにされた家族の繋がりを真正面から解体し、再生させる真剣な作品。少し興ざめしてしまった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月25日
『サバイバルファミリー』なんだか内容とテーマにミスマッチを感じてしまって、面白くはあったけど、コレを描くためにここまでやるの?って淵に落ちない気分が大きかった。それでも予想以上にしぶとく健気に生き抜く設定には、いくらなんでもこんなに長い間耐えてるの!?と心底感心。私にはとても…。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月25日
23.『グリーンルーム』
『グリーンルーム』を観た。とにかく!とりあえず!イモージェン・プーツ最高クールガール映画!ガンもナイフもクールに使いこなし、怖くて悪い奴らにも臆することなく全力で飛び込んで行く。もう、それでいいじゃないか!密室スリラーとしては『ドント・ブリーズ』ほどの緊張感はないし緩めだけどね。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月12日
『グリーンルーム』密室スリラーを期待して観ちゃうとけっこう微妙だと思うけど、青春パニック映画として観れば程よく楽しめる一本。こちら側は全員若いバンドマンで、ライブをするためにやって来たネオナチのクラブからの脱出作戦は、会話中に色々なミュージシャンの名前が出てきたりするのも楽しい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月12日
24.『わたしはパリジェンヌ』
『わたしはパリジェンヌ』レバノンからパリに進学した女子大生が経験する、困難だらけで孤独な留学生活をつとめてパーソナルかつ近視眼的に映し出したリアルでシビアな青春映画、というのは本作の片面に過ぎなかったことをまざまざと察知させられた瞬間、その完璧な遠回しもとい本性隠しぶりに超感嘆。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月1日
『わたしはパリジェンヌ』レバノンからパリに進学したけど、お金もなく住む場所も失ってばかりで授業どころではないシビアな毎日を送る主人公の苦闘をリアルに描いていて、直球の青春映画にしか見えなかったのに、終盤にはいつの間にか社会派映画にひっくり返る。その柔らか且つ大胆な転換が実に見事。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月1日
『わたしはパリジェンヌ』ストレートな青春映画から、物語の舞台である90年代フランスの排他的な面を浮き彫りにする社会派映画への移り変わりの極自然さが一番の観どころ。生活費のためバイト先で残業依頼に応えると、学生用滞在許可証の定める就労時間を超過してしまい、フランスを退去させられる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月1日
『わたしはパリジェンヌ』あらすじからはレバノン出身の少女が華のパリで大学デビューして、お洒落に恋に奮闘する華やか映画を想像してたけど、全然違った。USトランプ政権ともリンクする移民や外国人の滞在問題を提起する内容を兼ねたリアルな青春映画であり、今年のmyFFF作品として意義深い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月1日
『わたしはパリジェンヌ』物語の舞台は1993年で、カフェ店員の男子の部屋に遊びに行ったら、その年にピクシーズを解散してソロになったばかりのフランク・ブラックのレコードを聴かせられて、その週末のブラックのパリ公演が2人の初デートになるシーンが出てくる。当時のライブ映像が使われてる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月1日
『サマー・フィーリング』も『わたしはパリジェンヌ』も、myFFFの邦題の付け方は冴えてるなーと思う。シンプルでイメージし易いタイトルで入り口まで誘導しつつ、作品を観終わった時に振り返ると、お〜こういうことだったのか!と、同じ言葉でも意味が違って見えてくる味わい深くて楽しめる邦題。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月2日
25.『天使のいる図書館』
『天使のいる図書館』辞書や地図帳を偏愛し膨大な知識を持ってる一方で、小説の魅力は理解不能で、他人の取り付く島もない図書館司書が、実生活での体験によって小説の奥にある意義に気付いていく過程が、偶然昨日観た映画の感想に凄くリンクしてた。 https://t.co/XXuniSD5mA
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『天使のいる図書館』沢山の知識を持っていても、それを人にひけらかすような使い方しかできないのなら、それまで。知識というのは想像力の扉を開くために役立ってこそ本当に価値がある。逆に沢山の知識を得たことが想像力に蓋をするようなことを生んでるんだったら酷いこと。という話が凄く刺さった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
この概念に子どもの頃から気付いていれば、って少し思っちゃうほど素晴らしい考え方だと思った。何のために知識を取得するのか、それは想像力を豊かにするため。目に見えないものをより深く、立体的に想像できるようになるため。何かを学ぶことってこんなにも柔らかいことなんだと気付ける素敵な概念。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『天使のいる図書館』主人公の独特すぎるキャラ設定とそれを演じる小芝風花のマッチングが絶妙で、とりあえずそれだけで終始笑えてしまう映画。そこはホントにズルイ。それ以外は優しく良心的な青春ヒューマン映画として正統派の域は出ない作品だけど、奈良の朗らかな田舎町の景色と相まって癒される。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『天使のいる図書館』普段人前では油断の欠片も見せないセルフプロデュース常備の人が、脱力した身体を投げ出して隙だらけの姿を晒す時の異様な色気、というのを凄く実感させられるシーンが印象的。演じてるのが小芝風花で且つキャラクターも色気とは対極にあったからこそ、むしろやけにそれを感じた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
『天使のいる図書館』フィクションも恋愛も否定する主人公の図書館司書に対して、将来は映画監督を夢見てる高校生の弟が、泣ける映画としてヴェンダースの『ベルリン・天使の詩』を貸すシーンが洒落てた。図書館に天使が集う映画だよと。本作の舞台になっている奈良の図書館もベルリン図書館に似てる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月18日
26.『恋妻家宮本』
『恋妻家宮本』幾らなんでも諸々がTVドマラっぽすぎるところは、とはいえ退屈はせずに観れたので目をつぶるとしても、これで“恋”妻家はどう考えてもないでしょ〜と言いたくなるほど主人公がまったく恋してる風も見せず、あげくロマンス色のない人情ドラマを大展開して終わってしまった。題名詐欺。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月6日
『恋妻家宮本』主人公夫婦の息子が歳に似合わず部屋にスプリングスティーンのデカいポスターを2枚も貼っていたり、『マギーズ・プラン』ではイーサン・ホーク演じる小洒落たダメンズが「ダンシング・イン・ザ・ダーク」を爆音で流してたり、やたら映画館でボスに出くわす率の高い時期だった、この冬。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月6日
27.『クレイジーナイン』
『クレイジーナイン』深夜のコンビニを舞台に老若男女9人のキャラが巻き起こす、コメディノリの軽さとバイオレンス描写の派手さがカオティックに溶け合った、ぶっ飛び殺し合い映画。終始ポップで賑やかなムードながら、想像してたよりはさっぱりとしたタッチで観易かったけど、終盤は飽きてしまった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月6日
『クレイジーナイン』密室の一夜で起こるぶっ飛んだテンションの新サイケ感覚殺し合い映画という意味では、未体験で1月に流れた『ダークレイン』と近かったりするんだけど、『ダークレイン』の完全なる新しさと超規格外の引き込み力と比べると、本作は中途半端な印象で目指してるものが見えなかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年3月6日
28.『アダムズ・アップル』
北欧映画祭『アダムズ・アップル』物語のテンポは穏やかで観易い映画だけど、この物語をどう解釈するか、という点においては大胆なほど観客に委ねられた、非常に個性的な映画。人は同じ過ちを繰り返すし、性格は容易く変えられない。そんな人間の普遍的な苦悩に対する、諦念と赦しの境界を問いかける。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
『アダムズ・アップル』更生する為に教会に住み込んでいるはずなのに全く悪癖が治らない罪人たちと、なぜかそれを見逃し続ける、思い込みの激しい聖職者とのままならない共同生活を、ブラックコメディ調で淡々と綴っていく。後味は良いけど、テーマの解釈は難しい…。貴重なデンマーク映画体験だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) 2017年2月11日
私的1位から14位まではこちらを。
・2017年1月の私的ベストシネマ