2015年の私的年間ベストシネマ 60選 (No.21 ~ No.40)
私が2015年に映画館で鑑賞した作品の中から個人的なベストランキングをまとめました。
超私的な感覚で1位から60位までを勝手に選びました。
基本的に日本での公開が2015年の新作を基準に選出しましたが、中にはそうでないものもあるかもしれません。そのあたりはご容赦ください。
それでは、私的60位から。
私的60位から41位まではこちらを。
40.『Dearダニー 君へのうた』
『Dearダニー 君へのうた』を観た。おぉぉぉ〜予想を遥かに超える良さ!!清々しい映画なんだろうな、というのは予告編を観た時から察しのついたことだけど、その清々しさが想定してた何倍もの“誠実さ”の上で描かれていて、すっかりしみじみと楽しみきっている自分がいた。何度でも観れる映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
『Dearダニー 君へのうた』ジョン・レノン絡みのエピソード描写は(挿入歌として10曲程度流れるものの)予想に反して全然前面には出てこなくて、懐メロツアー系大御所ミュージシャンと苦難を抱える息子家族を巡る、切なくも温かい物語をしっかり描くことに徹してることが大成功の要因だと思う。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
『Dearダニー』物語のテンポ感やトーンのバランス等序盤から申し分なくて心地よいのだけど、なんだかんだトントン拍子でさらりと上手くやってのけるところだけが、のめり込むには足りない点だった、そんな中盤までの流れを、まさかあのシーンで、あの一瞬で覆すとは!作品が一気に深みを宿す瞬間。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
『Dearダニー』いよいよ大団円ゾーン突入か、というあのシーンで、まさか、あんな罠を与えるなんて。あそこの描写は本当に極上。あの瞬間の息子の表情といったら。余裕で陽気な覇者が初めて見せた弱さと凡人さ、それが逆に親子の心を近づけるのではと、私はあの瞬間予想したけれど…。最高シーン。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
『Dearダニー』ツアー収入で余裕綽々だけど、30年間新曲を出してない往年の懐メロ大物歌手が、本当にやりたいことを見つめ直そうとする爽やかで上品な映画というと、あーはいはい観なくても清々しさとかいう大味さと軽さが分かるわ、って感じだろうけど、予想以上にしっとりしてて大変良い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
『Dearダニー』結局はお金持ってるかどうかだね、っていう描写を中盤までわざと度々やってる気がして(それでもイヤミのない潔い陽気さが好き)、それを覆し得るだけの後半の父と息子の心のやり取り描写があって。その究極形ともいえるラストシーン。いいよね。あんな風に人と繋がりたいと思える。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) September 20, 2015
39.『ローリング』
『ローリング』を観た。期待を上回る絶えることない敷き詰められた面白さ!女子更衣室の盗撮を機に放蕩転落人生を駆け落ちていく元教師の中年ダメ男と、彼に絡み絡まれ関わっていく元教え子たちの煩悩ライフを追った作品だけど、暗い映画には全然なってなくて、爽快なほどに面白くてエロチックで最高!
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 13, 2015
『ローリング』監督曰く“頭の悪い人しか出てこないサスペンス”だけど、私的に頭の悪い人物ばかりで構成された映画を観た時に感じがちなイライラが本作には全くなくて。それはこの映画に出てくる人達は皆どうしょもなさもあるけど、粋で優しく、ぶつかり合うより、認め合う人達だから。心地よい映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 13, 2015
『ローリング』色っぽいシーンのエロさがガチで生々しいエロさでのぼせ上がりそうになる。昼間から映画館で映画なんか観てないでエロいことしなきゃという気にさせられる瞬間が度々。そしてそんな作中に氾濫するエロい空気が、テーマ上ギスギスしかねない映画の雰囲気を温かく滑らかなものにしている。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 13, 2015
『ローリング』頭の悪い人ばかり出てくる映画が意図された作品とのことだけど、その頭の悪さの種類が誰一人被ることなく、全員に違った種類の頭の悪さを付与してる点がとても良い。本作を観ながら、この人は別に普通だろ、と思う人物が見つかったら、自分も彼/彼女と似た頭の悪さを共有してるのかも。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 13, 2015
38.『いつだってやめられる』
イタリア映画祭で『いつだってやめられる』を。これもクオリティの高い!!高学歴落ちぶれ集団によるクライムコメディはめちゃくちゃ面白くて大満足。全員が一度は高い知能で大学教授になるも様々な理由でその日暮らしに落ちた変わり者ヲタ集団の会話は、ウディ・アレン作品のノリを感じて実に楽しい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 30, 2015
イタリア映画祭の『いつだってやめられる』は元同僚を呼び集めてギャング団を結成する物語という点が『龍三と七人の子分たち』と近い構造を持った作品。ただ前者の場合、団員は大学教授から落ちぶれたはぐれ者達で、無駄に極まった自慢の知識を利用した脱法ドラッグ製造販売でバカ稼ぎ。完璧な面白さ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 30, 2015
37.『オーロラの愛』
『オーロラの愛』を観た。最高だったあぁぁぁ!!!小説家の母が学生時代に経験した初恋と、いま娘が心を預ける初恋が交差して描かれる、純愛のときめきに満ちた最高にラブリーな一品。やがて2つの初恋は「初恋とは心残りを残すもの。」という気付き・納得へと辿る悲しみの元で、ひとつの物語になる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
『オーロラの愛』あらすじや「初恋とは心残りを残すもの。」というと『あの頃、君〜』とか『建築学概論』のムードを想像しがちだけど、ああいった戻らない過去を讃えるノスタルジーでは全くなく、今も絶えない煌めきとして表現しきってる点が最高で。「心残りって何かわかる?結末のない物語のことよ」
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
正直、私は『あの頃、君を〜』も『建築学概論』もそこまで良い映画には感じられず。大人になって失くしたピュアな輝きの埋め合わせの為に初恋の記憶を持ち出した映画に見えてしまって…。『オーロラの愛』は全く違っていて、交差する2世代の初恋を現在も胸に絶えない心理経験として描いてる点が素敵。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
昨日明け方に真夜中心地で漏らしてしまった独り言があり、誰にも気付かれてなかったら消す類だけど、今夜観た『オーロラの愛』はまさにそれがガチテーマで、も〜何なんですかと。で、そこへきて「初恋とは心残りを残すもの。」の名台詞。最高ですわ。 https://t.co/Nf0RHVzmUj
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
『オーロラの愛』自分が一番心地よく楽しめる映画のド真ん中。厳密に観れば粗もあるし、蛇足と思う箇所もある。それでも、私には最高の映画。透明感があってキュンキュンな純愛映画は宝物。序盤に「君のその仕草が大好きすぎて胸が苦しくなる」というエピソードが出てきた時点で既に大好きになってた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
始まってすぐの「君のその仕草が大好きすぎて胸が苦しくなる」で『オーロラの愛』を大好きになる = ビートルズで一番好きな曲は歌い出しの歌詞の時点で「Something」(本当は隅々まで好きです) = フランク・シナトラはきっといい奴。 https://t.co/pf4iI45S4x
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
『オーロラの愛』は女優さんがこれでもかとみんな可愛い。個人的には母親の女子大生時代役の林妍柔さんがヤバかった。清楚なガーリー+様々なカチューシャスタイルで某仕草を繰り出す天使でした。 https://t.co/0VDjvbLI6z pic.twitter.com/TH2Iot0Gcb
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
36.『海へ行こう!』
EUフィルムデーズ『海へ行こう!』を観た。とっても良かった、本当に!将来の夢は映画監督の11歳の少年が、満を持してのデビュー作と意気込み、親友と共に互いの家族や恋の行方などを気取ったタッチで撮りまくるが、やがて探偵ごっこのような撮影の代償として「知る」ことの痛みや重さに直面する。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
『海へ行こう!』映画好き小学生2人がデビュー作としてカメラに収めた撮影内容そのものが映画になっている、そんな設定を鮮やかに生かした悪戯にキュートでユーモアな楽しい前半も素敵だけど、私的には映画撮影とは自らの体験を告白する重さと痛みを引き受けることでもあると悟る後半に心を奪われた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
『海へ行こう!』親友である主人公の小学生2人が対照的な家庭環境に生きている点が映画に味わい深さを与える。堂々と家族を紹介できて、さらには一緒に家族の秘密まで探ろうとする子。誰にも見せられない家庭環境を抱えている子。そんな2人が互いの家族風景を撮影し見せ合うことで大人になっていく。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
『海へ行こう!』を観て思いを馳せたのは、小学生時代の“秘密の共有”とはどれほど無邪気なものであったかということ。怖く感じてることでも、不安なことでも、コソコソ話で打ち明ければ、不思議なことにそれは希望のような姿に装いを変えた。人と繋がる喜びを一番素直に感じていたのはあの頃だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
『海へ行こう!』という映画は、全編がまさにそんな無邪気な希望で包まれている。怖いことも不安なことも辛いこともある。でも、それにさえカメラを向け続けられたのは、きっと、あの年頃特有のコソコソ話の希望という魔法を彼らが完全に信じきっていられたからだ。それは今の自分にとても眩しかった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
『海へ行こう!』の2人のように商売とは無縁に、映画を作りたい、本や音楽を作りたい、と思って、実際にそれが出来る人は、きっと人を信じることが出来てる人なんだと思う。受け取る人のことを信用できてなかったら、お金儲けとは無縁で、自分の中の何かを明かすことに踏み切れないはずだと思うから。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) June 7, 2015
35.『わたしの名前は...』
『わたしの名前は...』予想を遥かに超える良さ。今年下半期に観た新作の中でも個人的にかなり上位に入る。少女の表情が語るものの豊潤さ、違った言語で話す年齢も何もかも離れた2人がまさに心で繋がっていくというその過程の描き方の丁寧さ。とりあえず上半期『私の少女』が刺さった人ならマスト。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 31, 2015
『わたしの名前は...』少女の視点が大事に描かれるのは観る前から分かっていたけれど、父親の視点、母親の視点、一緒に旅をしてくれたトラック運転手の視点、と予想以上に多面的に綴られた映画で、それがよりいっそう、少女とトラック運転手の繋がりの尊さとかけがえのなさを強く浮かばせている。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 31, 2015
『わたしの名前は...』物語の設定やあらすじは意外とありがちではある、というか既視感がなくもないはずなのに、さらさらとストリームさせない工夫や拘りが絶えず随所から伺えて、観客にしっかり新たなテーマとして感じさせ、考えさせる切り口として幾つものシーンが機能している。終盤はその極み。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 31, 2015
34.『女神は二度微笑む』
『女神は二度微笑む』を観た。今どき珍しいくらいに王道を邁進したザ・本格サスペンス映画。評判通りの目を見張るクオリティの高さ。歌も踊りもないインド映画と聞いて、静かでシリアスでミステリアスな雰囲気の作品を想像してたけど、そこは全然違って、パワフルで鮮やかで生き生きとした映画だった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 26, 2015
『女神は二度微笑む』“すべてが覆る衝撃のラスト”的な売り方をされた映画で、それをすんなり感じられた作品なんてここ1年で1本も出会えてなかったけど、本作に関しては見事にそこが秀逸で、ぴったしハマった感に爽快感を覚えた。ベストヒロイン映画としても推せる、人間味のある高品質サスペンス。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 26, 2015
33.『ペインキラーズ』
SKIPシティ映画祭『ペインキラーズ』を観た。母子家庭で育ってきた男子高校生が、ガンを患った母との闘病生活や父への葛藤といった家庭問題と、プラハの音楽コンクールで作曲家デビューするという夢との両立に苦悩しながらも、瑞々しい純愛共々奮闘していく『エール!』とも共鳴する王道青春映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 20, 2015
『ペインキラーズ』予想以上のよさで大満足。優しいんだけど内気で、思いきった言動になかなか踏み切れない性格の男子高生が、同時に迎えてしまった人生を大きく揺るがす幾つもの難題を前にした戸惑いや苦悩、純愛の煌めきを爽やかに、丁寧に描いていて、だからこそクライマックスは本当にグッとくる。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 20, 2015
『ペインキラーズ』夢を追いたい、自分の人生を歩きたい、しかもそれが手を伸ばせば掴める距離にやってきた。だけど、それ以上に苦難を抱える家族との引き合いは強くて…という思春期のやるせない葛藤をじっくり描きながらも、爽やかな純愛を絡めて瑞々しく感動的に描くことに成功した音楽高校生モノ
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 20, 2015
という点で、10/31に劇場公開される『エール!』とはリンクする要素を多々見出せる映画で、『エール!』はクラマックスの歌唱があまりにも超ド級の素晴らしさなので、最終的には『エール!』の方がより深く胸に刺さったけれど、もしあればなければ私的には『ペインキラーズ』の方が好きだと思う。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 20, 2015
今日、SKIPシティ映画祭で観た2本、『サンタ・クロース』も『ペインキラーズ』もどちらも本当に良くて、観終えた後に清々しい気持ちが心いっぱいに広がる誰からも愛される作品達なので、平日にあと1回ずつしか上映されないのは本当に勿体無い。来年のカリコレやEUフィルムデーズに期待案件。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) July 20, 2015
32.『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『バードマン』を観た。もう、全編隅々までエナジーがたぎってる。どこまでも生々しい忙しなさを究極の臨場感で実現する、極上グルーヴィーなカメラとドラミングと台詞の報酬に完全に時間感覚を奪われた。そして男という性がここまで本能レベルで共鳴してしまった映画体験は初。圧巻の傑作。満腹です。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 10, 2015
『バードマン』はまるで自分も公開を間近に控えた舞台のスタッフとして劇場内で忙しなく働いてるかのような圧倒的な臨場感を醸し出すカメラワークと、それに追い打ちをかける幾多のリズムを次々と鳴らすジャズドラム、そしてテンパりまくる主人公を取り巻くスピード感に溢れた対話をベースにしつつも、
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 11, 2015
あるポイントでそれまでジャズドラムだけが採用されていたBGMに突如オペラが挿入されて、その瞬間からそれまでプライドの殴り合いと焦燥でカオティックな暴走を続けていた映画のムードに変化が生じる。自分にとって真のプライドとは何なのか?承認欲求の壁の向こうへ踏み込む覚悟が芽生える瞬間。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 11, 2015
きっと人生は「今は〜どころじゃない」の連続で。今は仕事どころじゃない、学校どころじゃない、あんたにかまってるどころじゃない。それでも対処しなきゃならない日は来る。この週末観た『バードマン』と『タレンタイム』はそれをそれぞれのカラーで観れて楽しかった。 後者の凛々しい美しさは至宝。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 12, 2015
31.『陽だまりハウスでマラソンを』
『陽だまりハウスでマラソンを』を観た。予告編を見た限りではもっとコメディ色強めで陽気な作風を予感してたけど、予想よりもずっとしっとりした面も多く、シリアスなムードも終始あって幾つかの社会的テーマも呼び寄せながらも、それでも基本は期待どおりのダイレクトに心にクる温かく熱い良い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) March 21, 2015
『陽だまりハウスでマラソンを』楽しい高まりにワクワクできる映画だとは思ってたけど、まさか何度もガチでうるうるきてしまう泣ける映画だとは。澄んだ高揚が何度も押し寄せる。観終わった後の清々しい気持ち度では、私的に今年の映画で今のところ一番。http://t.co/OzUZMGRldM
— SunCityGarden (@SunCityGarden) March 21, 2015
30.『はじまりのうた』
『はじまりのうた』を観た。ザ・完璧。誰でも・どんな状況でも心から楽しめる映画体験と最高のコンサート体験をダブルで同時体験してしまったような思い残し皆無の鮮やかな爽快感。もし目の前に陳腐な使い道に終わるかもしれない2時間を見つけたら、それを真珠色の時間に一瞬で変える本作をまた観る。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) March 15, 2015
映画を観ながらこれほどサントラを買わずにいられないと思わされ続けたのは久々だし、一緒に買った超楽しみにしてたTuxedoより先に封を開けそうだし、コンサートは行きたいけど最近特に行きたい公演が見つからなくてつまんないって言ってる人には『はじまりのうた』を観ることをお薦めしてみよ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) March 15, 2015
『はじまりのうた』で登場する少し歳の離れた女子同士の可愛らしい恋愛相談の中で、男子の気を引くには見るからに尻軽な服装は止めて、清楚風な服を着て、男子に想像させることが大事、という台詞を聞いて、特定の異性に惹かれるとは自分の想像力が都合良く積み上げた恋愛劇に酔うことだと改めて実感。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) March 15, 2015
29.『ムーン・ウォーカーズ』
『ムーン・ウォーカーズ』を観た。もう完全に大大満足。期待に応えてくれたという意味では私的に完璧。だって本当に終始分かり易くて面白い!淀み滞りの無い良ムードなコメディをベースにガンアクション要素も随所でキッチリ気持ちよく登場してくれてメリハリもとても良い。誰にでもお薦めできる映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) November 24, 2015
『ムーン・ウォーカーズ』超キレ者で堅物のCIAスパイおじさんがお洒落で美人のヒッピーガールの目配せに段々と流されていく描写もとても良く。女性が思わせぶりにキャンディを舐める仕草は定番すぎてもはや記号でしかないと思ってたけど、初めてガチで官能的だと感じられた。品があってこそなのね。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) November 24, 2015
28.『Re:LIFE』
『Re:LIFE』を観た。良い意味でとにかく観易い映画で、まずその時点で好感度抜群。どんな気分の時でも、疲れていても、ストレスゼロでさらっと作品の中に溶け込んでいける。完璧なまでに軽やかなのに、まったく飽きさせず、程よい意味深さも味わえ、嫌味がない。ザ・理想的な“大人の余裕”感。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 2, 2015
『Re:LIFE』という邦題や予告編から漂ってきた仰々しい、いかにもでありがちな“良いお話”感にあまり期待できずにいたけど、ヒュー・グラント演じる主人公のキャラが象徴するように作品全体がさらりと洗練された世慣れ感で統一されていて、どこまでも感じの良いチャーミングさに満ち満ちてた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 2, 2015
『Re:LIFE』ラフであることが品良く見える、そう感じさせるための洗練が終始至るところに張り巡らされた作品。理想的な大人感。肩肘張らずに、いつも軽妙なユーモアがあって、嫌味がないこと。ベタッとしてない、冷たさと厳しさを自然と携えた、大人の優しさ。何もかもが自分には素敵に思えた。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 2, 2015
27.『ハッピー・エンド』
インディアン・フィルム・フェス『ハッピー・エンド』を観た。めっっちゃいい王道ド真ん中のラブコメで、こういうの好き好き好き!!という気持ちが溢れまくる。まさしくインド版『恋人まで1%』な、絶えない笑いと面白さ、洗練されたキレイさ、温かな胸キュン感に満ちた、大人のための最高ラブコメ。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 11, 2015
26.『黄金のアデーレ 名画の帰還』
『黄金のアデーレ 名画の帰還』を観た。正直、時間が合えば観てもいいくらいの、期待もなくさらっと入ったのだけど、もう全くそんなレベルの作品ではなくて。本当にこれは観てて楽しめたし、最高に“心地よい観応え”を終始感じさせてくれる映画だった。それは思慮深いことが美しいと感じられること。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 12, 2015
『黄金のアデーレ』予告編だけでも筋書きは殆ど分かってしまう作品で、それでもそんなこと全く関係なくこの映画はとても良いと感じられるのは、この作品の核心が思慮深い情緒にあるからだと思った。絵画奪還自体の描写は本当に表面的な枠にすぎなくて、中身は人生を巡るとても奥深い機微で満ちている。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 12, 2015
『黄金のアデーレ』でおお〜と思った説得話術。「あなた一度断ったのに、なんで今さらそんなやる気になってるの?(わたしはもう諦めたし、やりたくないんだけど。)」に対して、「どういうわけかあなたのことを好きになった。(loveではなくlike)」同じ人に一度しか使えないけどこれ上手い。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 12, 2015
『黄金のアデーレ』“国を相手取った訴訟で絵画の奪還”描写も充分心地よい観応えだけど、世界大戦の時代を越えて国境も越えて歳を重ねてきたひとりの女性が、それをきっかけに自分の人生に対する気持ちや考えを振り返り、自分自身のプライドや愛とは何か定める。そこで浮かぶ思慮深さの美しい在り方。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 12, 2015
世界大戦中ナチスに支配された町から裏の手を使ってなんとか国外脱出する映画といったらルビッチの『生きるべきか死ぬべきか』をパッと思い浮かべる私だけど、『黄金のアデーレ』で描かれるリアルでガチなそれを観て、前者のヒトラーに成り済まして脱出するとかナメたのは絶対に無理だとよく分かった。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) December 12, 2015
25.『きっと、星のせいじゃない。』
『きっと、星のせいじゃない。』を観た。今のところ、今年の新作で私的に一番。本当に非の打ち所がない、吸い込まれるような素晴らしい作品だと感じた。お決まりの出来すぎた物語なのかもしれない。それでも、それを心の真ん中で響かせる映画として大変に魅力的で、細かいところまで好感を寄せられた。
24.『竜三と七人の子分たち』
『龍三と七人の子分たち』を観た。もう〜くそファッキン最高!!!可笑しくて可笑しくて涙が出ちゃうくらい可笑しすぎて最高に楽しい超粋なコメディだった。とにかく絶えず笑いまくれる!銃声が響く度に声をあげて笑ってしまう映画体験は初だった!男ならなおこの粋さは堪らない。誰にも外さない一本!
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
小さなことと分かってるのに落ち込んじゃって抜け出せない時とか、気にしてもしょーがないと知っててもヤなことが頭から去ってくれない時とか、なんとか映画館まで行く気力だけ振り絞り『龍三と七人の子分たち』に入ってしまえば、きっと立ち直れちゃうと思う。それくらい確かな魔法を感じた最高映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) April 29, 2015
23.『私の少女』
『私の少女』を観た。見事に期待以上の素晴らしさ。 理不尽な環境の中で孤独でも懸命に生きる女性警官と少女の心の機微と触れ合いを、田舎町の景色を背に繊細に瑞々しく描写する。理不尽な暴力や抑圧に対するやるせなさや痛みもしっかり伝えながら、2人の本当の強さを随時感じさせるところが好き。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) May 4, 2015
『私の少女』は昨年の話題作『チョコレートドーナツ』とリンクする点を多々見出せる映画で、『チョコレートドーナツ』を観て“悔しすぎる”、“いくらなんでも救われなすぎ”と肩を落とした人には、やっと“やっぱりこうこなきゃ”という開放感を感じられる作品でもあるかと。こうこなきゃ。良い映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) May 4, 2015
『私の少女』ペ・ドゥナ演じる女性警官の無口な佇まいが作品に深い魅力を与えてる。かけがえのない繋がりを築く虐待に耐える少女とのやり取りも、言葉は少なく、簡潔で、それでも同じ頭の高さで目をじっと見て話を聞こうとする。そんな豊潤な空白は体温のような余韻を宿し、物語に温かさを添えていく。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) May 4, 2015
22.『パレードへようこそ』
『パレードへようこそ』を観た。めちゃくちゃよかった〜〜〜!!!予想してた何倍もよくてスルーしなくてよかったと本当に思える。観る前はコミカルで賑やかなイメージがあったけど、とても丁寧に描かれた青春映画で、幾つものパーソナルな物語が見事に束ねられてる。瑞々しい爽快感でいっぱいの余韻。
21.『少年班』
TIFF『少年班』を観た。最高の王道青春映画に大満足。めっちゃよかった!少年班自体はミドルティーンを対象とした勉学の英才教室だけど、映画としてはボーイ・ミーツ・ガールを中心に瑞々しく描いていて胸キュン感全開。少年班に対して批判も含めて様々な観点から多面的に描かれていて観応え充分。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 25, 2015
『少年班』監督がQ&Aでも「少年班に選ばれる生徒たちは天才的に頭がいいので勉強はさささっと出来てしまう。で、余った時間に何をしているかというと、ひたすら憧れの女の子のことや恋愛を考えることに全IQを注いでいる」と言っていたように、ガリ勉映画では全く無くて、眩いほどに青春恋愛映画。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 25, 2015
『少年班』女子寮前での集団告白シーンと、屋上のキスしてシーンは今年の青春映画の中でも圧倒的最高胸キュン感。それ以外にも大人寄りの深く残酷な視点からの描写もしっかり押さえていて、ホントに欠点のない、完璧な映画だと思う。近年のアジアの青春学園もの映画の中でも一番好き。劇場公開不可避。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 25, 2015
『少年班』Q&Aで監督が自身も経験した少年班の意義を“自分が本当にやりたいことは何なのか?自分とは何なのか?”を深く考えることと話していたのが印象深くて。確かにそういう自問に出会える機会って、やりたいことをやりたいようにできてる時じゃなくて、そうは居られない状況に置かれた時の方。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 25, 2015
東京国際映画祭『少年班』から中国映画週間『君といた日々』のハシゴは予想をとてつもなく遥かに超えて最高すぎた。いまの中国の最高の青春恋愛映画2本をこれでもかと満喫した。2本ともクオリティ高いし、本当にまた観たいのでどうか劇場公開して欲しい。こういう映画ばっかりいつも観ていたい。
— SunCityGarden (@SunCityGarden) October 25, 2015
私的20位から1位まではこちらを。
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